About Yusuke Shibata (HULS GALLERY TOKYO)

柴田裕介。HULS GALLERY TOKYO代表。1981年生まれ。立教大学社会学科卒。日本工芸の国際展開を専門とし、クリエイティブ・ビジネス面の双方における企画・プロデュースを行っている。日本工芸ギャラリー「HULS GALLERY TOKYO」「HULS GALLERY SINGAPORE」のキュレーション全てを手がけ、東京とシンガポールを拠点に活動を行う。またオンラインメディア「KOGEI STANDARD」の編集や工芸ブランド「KORAI」のブランドプロデュースも行っている。

徳永榮二郎 作品展『邂逅カイコウ―まだ見ぬ景色を求めて―』開催のお知らせ

有田で作陶する徳永榮二郎さんは、磁器産地の中心で、土ものの作品を作り続ける特異な存在です。炭化焼成による深みのある景色と、多彩な釉薬表現が徳永さんの作品の魅力。使う側の視点によってさまざまな表情を見せてくれます。本展では、定番の炭化焼成の酒器に加え、涼しげな青萩釉の器や新作の旅茶碗など、数多くの作品を取り揃えて展示販売いたします。鑑賞する楽しみと実用性を兼ね備えた器をぜひご覧ください。 会期:2023 年 8 月 18 日(金)~ 29 日(火)*日・祝は休み 会場:HULS [...]

2023-10-24T11:27:14+09:002023/07/27|

日本料理とうつわ

新たな土地を訪れるたび、その土地ならではの料理に出逢う。食というのは、国や土地ごとに異なる文化があり、さらには一つ一つの家庭にもそれぞれの味がある。日本には日本料理があり、日本各地の風土やおもてなしの精神とともに、外国人にとって日本への旅行の際の大きな魅力の一つとなっている。 料理は、うつわに盛りつけて食べるものである。ただ栄養のために食すだけなら、調理した鍋からそのまま食べても良いのだが、うつわに盛りつけるという行為は、人々の食事にとって大切なものなのであろう。日本のうつわは、陶磁器や漆器、ガラスに金工など、さまざまな素材からできていて、うつわへの盛りつけにも、独特の美学が備わっている。 日本料理は引き算 日本料理の美学は「引き算」をすることだと言われる。日本料理というのは、えぐみや臭みを引く下拵えを丁寧に行うことで、素材そのものの香りや味を最大限に引き出すことを特徴とする。出汁についても「出汁を引く」という言葉があるように、昆布や鰹節などから旨みを引き出すことが重要とされている。 料理における引き算という考え方は、フランス料理のように、ソースを足すことで味に深みを与えていく料理とは大きく異なる点である。季節ごとに新鮮な食材が豊富に手に入り、素材の味を楽しむことを基本とする日本料理ならではの美学とも言える。 一汁三菜 日本料理においては、「一汁三菜」という言葉があり、米と汁ものを基本として、魚などの主食に副菜を二点添えることを言う。一汁三菜は、もともとは本膳料理の一形式であったが、家庭料理においても、日本人にとっては親しみ深い食卓の風景となっている。 この一汁三菜という形式は、大皿から取り分ける食事とは異なり、日本らしいうつわの文化も育んできた。向付(むこうづけ)という言葉は、懐石料理で出される刺身や酢の物のことを意味するが、飯碗や汁椀の向こう側に置かれるために「向付」と言われる。この言葉は、料理だけでなく、うつわのことも指し、向付にはさまざまな色や形のものがあり、向付には料理人や使い手の個性が表れやすい。 また、日本は四季があることで、衣服だけでなく、うつわにも季節ごとの衣替えがあり、料亭では季節が変わるたびにうつわを変えるのが一般的であり、日本らしいうつわの文化と言えるであろう。夏にはガラスや青磁のうつわ、冬には漆器が合う。酒器も、暖かい季節には薄手の片口が良いが、冬にはやきしめの徳利を楽しみたい。現代の暮らしでは、一年は季節を楽しむ余裕もなく、あっという間に過ぎ去っていくが、食卓にうつわの変化を取り入れることで、単調な暮らしに彩りを与えることができる。 うつわは料理の着物 [...]

2023-06-30T10:21:46+09:002023/06/30|

澤克典・鈴木大弓 二人展 『土と技―進化する景色』開催のお知らせ

信楽で生まれ育ち、幼少期より陶芸に親しみながら、美濃で経験を積んだ澤克典さん。一方、大学で陶芸に出会い、韓国で学んだ後、信楽・伊賀で作陶を続けてきた鈴木大弓さん。本展では、焼締や美濃焼、李朝陶磁など、さまざまな技法を駆使した多彩な酒器や食器を中心に、二人の陶芸家の作品を俯瞰的に紹介します。土や釉の手触り、焼成の塩梅、形や絵付けの妙味は、中世の数寄者の心をくすぐった佇まいを彷彿とさせつつも、作家それぞれの個性豊かな趣を湛えています。いずれも、鑑賞するだけでなく、長く愛用したくなる作品たちです。ぜひ手に取って、その魅力を存分にご堪能ください。 会期:2023 年 7 月 7 日(金)~ 2023 年 7 [...]

2023-06-17T11:13:45+09:002023/06/17|

求人情報:工芸品の国内外営業・輸出業務スタッフ募集

株式会社HULSでは、現在、国内外営業・輸出業務スタッフを募集しています。 日本の工芸品に関連した国内外の営業・輸出業務をお任せします。東京とシンガポールのスタッフと連携し、日本の工芸品を海外に販売展開していくサポートをしていただきます。 *国内外出張あり。 <具体的には> ・納品に関わる仕入先との調整 ・海外への輸出業務 ・工芸メーカー・作家との販売企画、展示会の企画運営サポート ・レストラン向け法人営業 ■雇用形態:正社員 ■応募資格: [...]

2023-05-24T10:51:24+09:002023/05/23|

木村展之 作品展『青瓷と天目の世界』開催のお知らせ

HULS Gallery Tokyoでは陶芸家 木村展之氏の作品展を開催いたします。京都五条坂の陶芸一家に生まれ育った木村氏は、独立以前より一貫して青瓷の表現を探究しています。北宋時代の名品に憧れて追い求めてきた青瓷は桃花や萌黄色、翠色など多彩な展開をみせています。 また、近年では天目の研究にも力を注いでいます。作家が「我が家では特別な親しみと憧れがある」と語る天目は、夜空に煌めく星々を連想させます。長年にわたり培った釉薬表現と京都らしい気品が相まった木村氏の作品を、ぜひご高覧ください。  ■ 木村展之 作品展『青瓷と天目の世界』 会期:2023 年 [...]

2023-05-16T10:36:37+09:002023/05/16|

KOTENRA作品展『水から生まれた色世界』開催のお知らせ

KOTENRAは「時と記憶」をテーマに色彩の風景を映し出すジュエリーブランドです。 作家の小博良誠毅氏は、ハンドメイドジュエリーによる表現を経て、近年は絵画作品にも取り組んでいます。小博良氏にとって描くことは、「自然の中に宿る美しさや時の流れの中に在る光と影を感じたまま、感覚と共にとどめようとする行為」であるといいます。本展では、水をモチーフとした絵画やアートピースの展示と共に、個性豊かなジュエリーの販売を行います。KOTENRAならではの感覚から生み出された色の世界をぜひご高覧ください。 KOTENRA作品展『水から生まれた色世界』 会期:2023 年 5 月 19 日(金)~ 5 [...]

2023-04-22T13:29:01+09:002023/04/22|

HULS GALLERY TOKYO「5月の茶会」開催のお知らせ

ティーファーム井ノ倉の井ノ倉氏をお招きして開催した2月の茶会に続き、HULS Gallery Tokyo にて茶会を開催いたします。今回は料理家の茂村美由樹さんをお招きして、手作りのお茶請けやお菓子などをいただきながら、ティータイムのおもてなしのテーブルセッティングやコツなどについてお話しいただきます。お茶はティーファーム井ノ倉のものから3種類をご提供予定です。 ■ HULS GALLERY TOKYO「5月の茶会」 開催日:2023年5月12日(金) 時間:①11時 ②14時 ③16時(各回約1時間) [...]

2023-05-01T10:07:56+09:002023/04/10|

掲載情報:別冊炎芸術「見て・買って楽しむ 愛しの茶器」

現代日本の陶芸家が作る茶器を作家別に紹介する別冊炎芸術「見て・買って楽しむ 愛しの茶器」に、ギャラリーおすすめの茶碗や花器が掲載されました。 掲載作家(五十音順): 加藤亮太郎 坂倉正紘 澤克典 高橋奈己 馬場隆志 柳下季器 山口真人 [...]

2023-04-01T09:31:52+09:002023/04/01|

安藤良輔 作品展『生きてるカタチ』 開催のお知らせ

愛知県瀬戸市で作陶する作家、安藤良輔氏の作品展を開催いたします。安藤氏は、大量生産のために使用されることの多い型による成形方法をあえて取り入れ、作品作りに生かしています。型による成形ののち、一つ一つに手作業で彫りや変形を施すことで連続性と個性を生み出し、独自の造形美を追求しています。今回は、瀬戸で「くで(工出)土」と呼ばれる、制作の過程で出る削りくずなどの土を再利用した作品も初めて披露いたします。捨てられるはずの土に新たな命を吹き込んだ取り組みにも注目して、展示をご覧いただけると幸いです。 会期:2023 年 4 月 7 日(金)~ 2023 年 4月 [...]

2023-03-20T12:45:12+09:002023/03/20|

ギャラリーの仕事

あるとき、ふと立ち寄ったお店で購入したうつわ。使い心地が良く、その後、何年も使うことになった。そんな経験はないだろうか。 私が日常で使っているうつわの中にも、そんなうつわがある。思い起こせば、お店の店員が、それぞれのうつわの違いを説明してくれ、そこから、自分の好みにあったものを選んだのだった。あのときの店員さんの説明がなければ、このうつわを買うこともなかったのだと、不思議な縁を感じる。 私たちギャラリーというのは、こうした「縁」を繋ぐことを仕事としている。ギャラリーにとっては、数多くのお客様の一人であっても、お客様にとっては、一つ一つの工芸品との出会いが、特別なものとなることがある。作り手と同じように、使い手にもそれぞれのストーリーがあって、それらを繋ぎ合わせることが、私たちギャラリーの大切な務めなのだ。 日々の仕事 日々の仕事において、基本となるのは、ギャラリーの掃除だ。作品が心地良く並んでいるかを、毎日確認する。うつわの多くは、手に持ち、口につけるものであり、常に清潔さを保たなければならない。仕事に身が入らなくなると、まずはこの掃除が疎かになっていく。掃除は、その場所をきれいにするだけでなく、自らの心を落ち着かせることにも繋がるものであり、常に意識して行う必要がある。 また、ギャラリーには、頻繁に新しい作品が届くのだが、それらの一つ一つに関心を持ち、丁寧に向き合うことも大切だ。私は、自分自身で作品の撮影をするが、その時間を通じて、作品にじっくりと向き合うことができる。どこから見たら美しいか、どのように使ってもらいたいかなど、作品一つ一つの個性を確かめながら、いろいろな思いをめぐらせる、私自身にとって好きな時間でもある。 作り手のバトン 私たちのギャラリーの仕事は、「ストーリーを伝える仕事」と、よく説明される。確かにその通りで、私たちは良い「語り手」でなくてはならず、作り手や物の知識を学ぶだけでなく、姿勢や話し方なども磨き続けなくてはならない。 また、私たちは、作り手の「少しでも良いものを作りたい」という気持ちを、バトンとして受けとっている。一つずつ人の手で作られたものだからこそ、丁寧に包み、袋に入れ、直接手でお客様にお渡ししたい。そして、お店から出るまで、きちんと見送り、挨拶をする。そうした一つ一つのことに、「気持ち」というのは込められていて、ようやく作り手のバトンは心地良くお客様に渡っていく。 作り手と同じ熱量で [...]

2023-02-23T17:28:10+09:002023/02/23|
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