2020・夏のおまかせコース「夏陰(なつかげ)」

日本の食材を大切にした特別なコース料理を、日本の各地域に根ざした美しい工芸品とともに。国内・海外問わず、ご家庭で気軽に取り入れていただけるよう、レシピは日英のバイリンガル表記で紹介します。第1回目の配信となる夏のコース料理では、地域固有の技法「牡蠣殻(かきがら)」が用いられた常滑焼のプレート、美しい木目と心地よい手触りが特徴の山中漆器のボウル、モダンでハイセンスな高岡銅器のトレイやワイングラス、シンプルで機能的な江戸硝子のグラスなどを使用します。

1皿目:夏の前菜3種

とうもろこしのすり流し

夏に旬を迎えるとうもろこし。この時期のとうもろこしは甘みと旨みが強くシンプルな調理法で召し上がって頂きたい食材です。このすり流しは始めお出汁で割って作っていましたが、お水と塩だけで味付けした方が、よりとうもろこしの味が引き立つ事に気づきそれ以来はこのレシピに。旬の美味しいものは足し算の調理ではなく引き算の調理法が食材を生かしてくれると気づかせてくれます。派手さや華やかさはありませんが食材そのものの味にハッとさせられるお料理です。

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2皿目:夏の前菜3種

ミニトマトの冷たい射込み

今回はミニトマトの冷たい射込みとお素麺のお料理です。 木の器の上段にはミニトマトの射込みと本物のトマトの葉をあしらいトマト畑をイメージした一皿に。ミニトマトには湯むきしたみずみずしく綺麗な色の皮もあしらいで使いました。また、お客様にお出しする直前には霧吹きで水滴をしたためて涼しげに…。二段目には冷たいお素麺。一番下にはトマトの射込みを炊いた時のお出汁を味付けし、お素麺のつけだしに。

先ずはひと口ミニトマトの射込みを召し上がって頂き、そのあとお素麺と一緒に。ご家庭で作られる時は少し大きめのトマトでお作りになるとひとつずつ詰める手間がかかりません。その場合炊く時間を長くして下さい。

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3皿目:夏の前菜3種

季節のフルーツの白和え

HULS さんのギャラリーの中で『これは夏のお料理に使ってみたい!』と思った今回のうつわ。見た目の涼やかさは夏のお料理にぴったりです。 夏の海のきらめく水面(みなも)、打ち寄せる波の花のような泡…。うつわのイメージから連想させられたマスカットとデラウエアが持つ丸い形、透明感のある翡翠色を合わせてみたいと思いました。 丁寧に水気切りしたお豆腐で作るもったりとした濃厚な和え衣は、和えずに召し上がって頂く直前にたっぷりと盛り付けます。仕上げに散らしたタイムの葉が清涼感をプラスしてくれます。

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箸休め

赤紫蘇のグラニテ

日本では古くから香味野菜として栽培されてきた紫蘇。紫蘇は大きく分けて『青紫蘇』と『赤紫蘇』の二種類に分けられます。 青紫蘇は年中流通しており簡単に手に入れる事が出来ますが、赤紫蘇は旬である6〜7月の短い期間以外ほとんど手に入れる事は出来ません。赤紫蘇が市場に並ぶようになると夏の訪れを感じずにはいられません。 この時季日本の家庭では梅干しと一緒に、塩揉みした赤紫蘇を加えて漬け込んだり、夏バテ防止に赤紫蘇のジュースを作ったりします。 今回は赤紫蘇のジュースをグラニテにして召し上がって頂きます。ジュースとして召し上がる際はたっぷりの氷を入れて召し上がってみて下さい。

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主菜 / 季節の魚料理

稚鮎の唐揚げ、きゅうりとメロンのソース仕立て

初夏の訪れを知らせてくれる稚鮎。天然の鮎は資源保護のため 11〜5 月の間は禁漁とされており、初夏を迎えるとまず稚鮎が市場に並び、7 月になると最も美味しく味わえる季節になります。 稚鮎は骨まで柔らかく、新鮮なものは内臓も取らずにそのまま天ぷらや甘露煮など頭からガブリと食べられる調理法で楽しまれる事が多い魚です。調理する前の鮎は鮎独特の香りがあり、きゅうりやメロン、スイカといったようなウリ科の野菜の香りがします。 今回はその鮎の独特な香りとマッチする食材のきゅうりとメロンを一緒に召し上がって頂きます。

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デザート

河内晩柑のゼリー

夏のお料理の最後には河内晩柑の甘酸っぱいゼリーでスッキリと。 河内晩柑は初夏から夏にかけて収穫出来る黄色くて大きな柑橘です。見た目と大きさはグレープフルーツに似ていますが、グレープフルーツのような苦味はなくすっきりとした甘さが特徴的な柑橘です。 今回はゼリーの黄色が映えるよう夏らしいターコイズブルーの色をチョイスしました。反対色の組み合わせが視覚的にも夏らしいひと皿に。 グレープフルーツやオレンジなどで代用できますので、お好きな柑橘類を使って作ってみて下さい。お酒がお好きな方は、コアントローなどのリキュールを加えても美味しく召し上がって頂けます。

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