おまかせコース「夏陰」
主菜 / 季節の魚料理

稚鮎の唐揚げ、きゅうりとメロンのソース仕立て

初夏の訪れを知らせてくれる稚鮎。天然の鮎は資源保護のため 11〜5 月の間は禁漁とされており、初夏を迎えるとまず稚鮎が市場に並び、7 月になると最も美味しく味わえる季節になります。 稚鮎は骨まで柔らかく、新鮮なものは内臓も取らずにそのまま天ぷらや甘露煮など頭からガブリと食べられる調理法で楽しまれる事が多い魚です。調理する前の鮎は鮎独特の香りがあり、きゅうりやメロン、スイカといったようなウリ科の野菜の香りがします。 今回はその鮎の独特な香りとマッチする食材のきゅうりとメロンを一緒に召し上がって頂きます。

レシピ

<材料(二人前)>
・稚鮎・・・6 匹
・ししとう・・・6 本(竹串で穴を開けておく)
・揚げ油、塩、胡椒、片栗粉・・・適宜
【ソース】
・きゅうり・・・1 本
・メロン(青肉)・・・50 g
・エシャロット・・・1/2 個
・レモン・・・1/4 個
・ケッパー・・・小さじ1
・青唐辛子・・・1/2 本
・にんにく・・・1/2 片
・鮎魚醤(なければナンプラー)・・・小さじ 1
・Ex.v.オリーブオイル・・・大さじ 1
・塩・・・ひとつまみ
【デコレーション用】
・きゅうりの花・マイクロきゅうり・・・適宜

1. メロンは軽くカットし、ボウルに入れて潰す。きゅうりは縦にカットし、種を取り2mm角くらいに細かく切りメロンに合わせる。そこにエシャロット、ケッパー、青唐辛子、にんにく(全てみじん切り)を加え、鮎魚醤、オリーブオイル、塩、レモンを絞り入れ混ぜ合わせておく。
2.稚鮎は水で洗い丁寧に水気を取る。バットに塩を振り、稚鮎を並べ塩を振り5分くらい置いておく。5分経ったらペーパーで稚鮎の水気を取る。
3.稚鮎に塩胡椒をし、片栗粉をたっぷりと付けて刷毛で丁寧に余分な粉を払い、稚鮎のヒレを指で広げておく。
4.”3″ を180度の油で揚げる。(この時菜箸で胸ビレのわきの辺りをつまみ、鍋肌に押し当てながら稚鮎をカーブさせながら揚げると形良く揚がります。)稚鮎が揚がったら、竹串で穴を開けたししとうを揚げ、熱いうちに塩を振っておく。
5.皿に “1” を薄く広げ盛り付け、その上に揚げた稚鮎を乗せ、ししとう、きゅうりの花、マイクロきゅうりをバランスよく並べたら出来上がり。

・”2”の工程は臭み取りの為です。ペーパーで稚鮎の水気をしっかりと取って下さい。
・ししとうは爆発防止のため揚げる前に必ず竹串で穴を開けて下さい。
・メロンはカットした時の果汁も捨てずにソースに加えて下さい。

料理家:茂村美由樹

使用した工芸品

丸切立盤 黒貝

産地:愛知県常滑
ブランド:盤プロジェクト
材質:炻器
サイズ(mm) :φ270

価格:10,000円(税抜)

遠方茶寮

「遠方茶寮」とは、HULSが手掛ける架空レストランです。国内外で活躍する料理家やシェフの監修のもと、ご家庭でも作れるワンランク上のコース料理レシピを紹介します。レシピは日英のバイリンガル表記で、HULS GALLERYのウェブサイトやSNSなどオンラインにて配信。HULS GALLERYが厳選した、陶磁器や漆器などの工芸品を使用したコーディネートもお楽しみいただけます。