おまかせコース「夏陰」
1皿目:前菜

とうもろこしのすり流し

夏に旬を迎えるとうもろこし。この時期のとうもろこしは甘みと旨みが強くシンプルな調理法で召し上がって頂きたい食材です。このすり流しは始めお出汁で割って作っていましたが、お水と塩だけで味付けした方が、よりとうもろこしの味が引き立つ事に気づきそれ以来はこのレシピに。旬の美味しいものは足し算の調理ではなく引き算の調理法が食材を生かしてくれると気づかせてくれます。派手さや華やかさはありませんが食材そのものの味にハッとさせられるお料理です。

レシピ

<材料(二人前)>
・とうもろこし・・・・2本
・水(軟水)
・塩・・・・適宜

・とうもろこしのひげ
・揚げ油
・エディブルフラワー

1. とうもろこしの皮を剥き、ひげはデコレーション用に使うので取っておく。とうもろこしの実を包丁で芯から削ぎ落とす。(芯も一緒に煮ますのでこの時に捨てないで下さい。)
2. とうもろこしの実、芯を大きめのお鍋に入れ、塩をひとつまみ入れ、顔が隠れるくらいまでひたひたに水を入れ火に掛ける。沸騰したら火を弱めふつふつとするくらいの微沸騰で30分程煮る。この時アクが出たら丁寧に取る
3. “ 2 “のあら熱が取れたらミキサーにとうもろこしの実を入れ、茹で汁も実が隠れる程度に一緒に入れミキサーに掛ける。
4. “ 3 ”をザルなどに移し、ぎゅうぎゅうと力を入れながら漉す。漉したものを味見してご自身の好きな塩味に調整し、冷蔵庫で冷やす。
5. デコレーション用のひげは160度の低温の油で揚げ、色が付いたらペーパーの上に取り、油を切る。
6. よく冷やしたすり流しをうつわに盛り、揚げたとうもろこしのひげとエディブルフラワーをあしらったら出来上がり。

・とうもろこしの芯と一緒に煮る事で旨みが出ますので捨てずに一緒に煮て下さい。
・提供するうつわも冷やしておくと涼し気な演出が出来ます。
・とうもろこしのひげは揚げ油の温度が高いと一気に焦げてしまいますので、低温でじっくりと揚げて下さい。沢山の油は使いませんので少量の油で構いません。

料理家:茂村美由樹

大阪府茨木市出身。料理好きが高じ20代から和食、洋食問わず料理を学び、京都の料亭や⻄洋料理のシェフの料理教室に通う。現在は料理教室の主催、飲食店の商品開発アドバイザー、ケータリングメニュー開発などを行なっている。

使用した工芸品

Wine glass AROWIRL Burgundy

ふっくらとした官能的なフォルム。白ワインやロゼワイン、マイルドな赤ワインにお勧めします。ピボットベースを軸にグラスをスワリングすることができます。

産地:富山県高岡
ブランド:KISEN
材質:[GOLD]無鉛ガラス、真鍮 [SILVER]無鉛ガラス、アル
サイズ(mm) :φ110×H110
重量 (g) :[GOLD] Pivot Base:86g、[SILVER] Pivot Base:28g
容量:700ml

価格:10,000円(税抜)

丸盤 白貝

愛知県常滑にて、常滑焼の個性を活かした新たな商品開発に取り組んでいる「盤プロジェクト」によるプレート。ざらりとした独特の質感が魅力的な一枚。

産地:愛知県常滑
ブランド:盤プロジェクト
サイズ(mm) :φ240

価格:24cm/6,000円(税抜)
*サイズによって価格が異なります。

遠方茶寮

「遠方茶寮」とは、HULSが手掛ける架空レストランです。国内外で活躍する料理家やシェフの監修のもと、ご家庭でも作れるワンランク上のコース料理レシピを紹介します。レシピは日英のバイリンガル表記で、HULS GALLERYのウェブサイトやSNSなどオンラインにて配信。HULS GALLERYが厳選した、陶磁器や漆器などの工芸品を使用したコーディネートもお楽しみいただけます。